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もの心がつき始めた頃に、隣の伯父の家で何時も見ていたカーグラフィック誌がバイブルとなり、その影響で乗り物のデザインに興味を持ち、いつの間にか脳裏で暇さえあれば、モックアップをシェイピングする癖がついていた。小学時代に初めてメグロの爆音に痺れ、中学時代にはCB-K0に圧倒され、高校では学校には内緒で自二車を裏山に隠して通学し、何度か白バイから追いかけられ、ボロボロの学ランで教室に向かっていた事を思い出す。大学の卒研先に停めてあったドカMHRに憧れ、就職後に念願のBOTTにRSで出場する。バブル終焉時にソブリンで河口湖まで運転手を頼まれ、Jaguar信者となり…色々あって、やはり自分の道は童心に戻りロングノーズ・ショートデッキの60年代シェイプラインが原点の乗り物と悟り、隙間産業のトレーラブルボートを開発しようと一念発起し独立、今日に至る。 尊敬する心の師は、トリノ郊外にお住まいのマルチェロ・ガンディーニ氏である。  

2011年09月29日

「140型トレーラブル艇開発プロジェクトの原点」

創業以来、一貫として普通免許での牽引可能なプレジャーボートのみに「拘り」を有し、自分自信が本当にオーナーになる気にさせる設計構造のデッキレイアウトからハル形状への「拘り」を持ち続け開発を行い、市場に対して提唱し続ける姿勢が、コーポレート・アイデンティティーとなっている。反面その「拘り」が実は、ビジネス的に採算面では大変厳しい要因ともなっている事も、また、正直な事実ではある。
元来、何事も中途半端な事なら、最初からやらない方が益しであると思う性分もあってか、興味を持った事にはトコトン追求する姿勢は、今でも変わり様がない。その為、随分と一つの結論を見極める迄に遠廻りでも時間を掛けて来た事は否めない。

また、設立当時から常に商品開発のテーマはやはりプレジャーボート先進国である米国に向けられており、例えば沿岸警備隊が何故カテドラルハルに拘って採用していたのか、また、不沈性にも色々あり、ボートの一部でも水面を洗っていれば良しとするものから、ボート全体が水面上に浮んだ状態のレベルフローティングでないと国際レベルの不沈性とは云えないのではないか、更に水中抵抗に対しプレーニング速度を瞬時に行う為にあえて4ストローク全盛の時代に直噴式2ストロークに拘るのは理解できるが、排気されるいやな匂いや2スト特有のサウンドを拒んだ結果、2ストロークの立ち上がり加速により近づけるべく4ストローク・スーパーチャージャーをいち早く船外機に標準搭載させ商品化してしまう開発魂のバックボーンは何処から来るものなのか・・等々、ユーザー目線を常に意識したその背景を想像するだけでも大変ドラマチックでありゾクゾクする程、開発陣営の強烈な熱意を感じるところである。

そこで、四方海に囲まれている我が国で充分に対応と活用が可能と見込める新たな本格的オフショアー用可搬型フィッシングボート開発の大枠を以下の7つのテーマを厳守分類を行い、トコトン追求して行く事に決した。

1. トレーラーにボートを積載した状態でトレーラー先端からプロペラまでの総全長が、これまでの6mオーバーから一般駐車場に収まる5m前半に留める事。

2. 社名の由来でもあるライト・ウェルター級アマチュアクラスにて、1976年モントリオール五輪での金メダリスト「シュガー・レイ・レナード」の体重が140 lb であった事から、何とか14 feet の全長に抑えて開発を行う事。

3. 米国と違い、1ℓ当たりの単価が何倍も高価な日本国内のガソリン代金を最も考慮して、一回の満タン給油で、往復100海里まで無給油で連続航行が可能である事。

4. 人命は、何ものにも代えられない事から、万一の状況でもレベルフローティング不沈性をこれまでの理論値での設計に留めず、実際に船内に海水をポンプで汲み入れて検証確認を行い、当然、標準装備品と定員乗船時重量での総重量分の砂袋を積載して海水注入を実施する事。

5. 波高2mにてバウから波の打ち込みが無い様、バウ部浮力の容積確保とステム形状および角度の検証を行う事。また、バウ先端部でのキャスティングを可能とし更に水平レベルを保つだけの浮力を確保し、尚且つバウ部にバウモーターやバッテリー艤装時にもボートが前傾姿勢にならない事。

6. 日本国内の一般公道にて、これまでの18 feet艇では不可欠であった車体重量が2トン前後の4WD/SUVヘッド車でなくても、1.3トン程度のFF車でも牽引可能とする事。

7. 是迄に前例が無い「独創的デザイン」を有し、基本設計はボトムヘビー構造、極力Z軸に重心バランス集中させ、海釣りがメインではあるが、何よりも自ら所有したくなる様な多目的な利用も可能なFUNBOATであること。

こうして、2001年の初春に新たなプロジェクトは始まった。

  



2011年09月25日

「真の遊び心」追求へ

今から10年以上も前の事である。
当時、搭載機関の主力は、マーキュリー・マリーン社製であった事もあって米国研修旅行に招待され、参加させていただいた。
米国には、会社設立時にもロングビーチやマリーナ・デル・レイ、アトランタ郊外のボートショップなどの視察にも出向いた事があったが、実際に船外機の製造工場やボートビルダーの視察は初めてあった。特にフォンデュラックでは、耐蝕アルミのリサイクル工程や、プロペラ鋳造工程を目の当たりに出来たことは大変有意義であった。
マイアミでは傘下のメイコ社のボート組立工程を拝見出来た事やマリーナタウンでは、大型エクスプレス・クルーザーの入出港を眺めながら「夢」の世界を垣間見る事が出来た。
また、I.G.F.Aホールでは、マーリンのトローリングでの手応えをヴァーチャルながらも体験したり、今では絶滅種となりつつある巨大なホホジロザメの標本に驚嘆もした。













然しながら、一番の思い出は、何の気なしに時間調整で立ち寄った「Bass pro shops」の広大さにまず驚き、更に、その周囲にずらりと列べられたインショア用オープンボートの数々に圧倒された事であった。数や種類だけで無く、そのスタイリッシュなデザインとカラーリング、更にトレーラー積載のマッチングの素晴らしさには圧倒させられてしまうと同時に、国力(インフラ環境)や文化(習慣)の差に只々溜息が出るばかりで、これなら当然ながら、4WDピックアップも売れるはずだと思えた。そして、キャッチ&リリースのゲームフィッシュの世界もまた立派なストレス発散手段である事に至極納得を覚えたのであった。

























帰国後、我国日本の公道、駐車場やスロープの実情に見合った本格的なソルトゲームが楽しめる普通免許牽引のトレーラブル・フィッシングボート、これまでの販売実績の中にも様々な見解を真摯に受け止め、誰もが寄り付く程の個性的で耽美なシアーライン、所有感を募らせる魅惑のフィッシングボートを一から開発しようと「真の遊び心」の火を灯す事となった。  



2011年09月19日

2001体制へ

21世紀に突入し、記念すべき姉妹艇の完成を得て、業務推進の面から新たなシフト体制に変更した。
ボートの販売部門を私自身が専念し全国展開に奔走し、ファシリティーズ部門は弊社艇のオーナーであったM氏に任せて、地元に根差す努力に専念して貰う事となった。

営業面では、東日本地区の販売元は、東京に本社を構えるGWC社に総代理店となっていただき、弊社は製造元兼西日本地区(沖縄まで含)の販売元として、国際ボートショーを初め、ローカルボートショー、つり博等を通じて、地域販売窓口のご縁をいただき本格的に全国展開への構築を開始したのであった。















元々30代前半迄は、OA機器メーカーの販売畑で育てていただいた経緯から、国内の民力地図は自然と把握出来ていた事で、商品は違っても共通する原点として「他に類がない程、心底惚れ込める商品価値。」には変わりが無かったので、業界ではルーキー的な地方の小規模ビルダーでは有ったが、割と抵抗無く窓口交渉に臨めた事。また、小さいが故に、利用者・開発者・販売者・改善者が、私自信の一人体制であった事も大手ビルダーの体制と異なり、大きな差別化に繋がった事。自らの思いや体験談を本心から、相手様に率直に伝える事。そして、コアなニーズや改善点を伺えた事が、後のR&Dの結晶のボート開発に繋げる事が出来たのかも知れない。
 


  



2011年09月14日

モーターボートの価値観

常々思う事は、ある日突然モーターボートを所有する事になった場合、その使用使途は、一体何であろうか?  と云う疑問である。

ある人は、当然ボート釣りでしょう!
いえいえ、スキューバーダイビングですよ。
自分は、水上スキーやウェイクボード等のトーイングスポーツですね。
私は、のんびりと島めぐりクルージングですわ。。。等々様々だと思われる。

そして、共通する事は、其々の使用使途にあったマイボートに一歩一歩特化させていくオリジナル・カスタマイズへの寵愛もボート所有者には日々のこの上ない楽しみに繋がり、これもまた重要な要素と思われる。
その為に、常に手元にボートがあれば云う事は無いのだろうが、そこはボートサイズと保管環境や形態によって大きく変わって来るのであろう。

そんな中で、近年意外とボート所有の大英断を行われた方々の多くは自宅若しくは、その周辺にて保管が出来ることで維持費を節約され、更にカスタマイズにも可也の確立でのめり込まれておられる方が増加している。
都会でも、有料マリーナでボートの揚降と駐車を行い、安心して出航されボートライフを満喫されておられるボーター諸氏も見受けられる新しい時代になりつつある様だ。




新たな人生のパートナーとして、そして一度しかない人生の幅を必ずや拡げてくれるであろう「マイ・ボートライフ」の確かな日々を私は信じ、微力ながらも応援させていただくものである。 

 
  



2011年09月11日

フロアデッキの妙

その昔、同じエンジン、同じフレームを有してタンクやボディーを変えてイメチェンさせた単車や四輪が流行った時代がある。例として、モンキーとゴリラ、コロナとカリーナ、そしてケンメリとローレルなどであった。

先にも述べたが、割型にて強靭さを増したハル構造と流れる様な鯔背なコーンケーブ融合体の美観から、同じハル形状でもフロアデッキのレイアウトを根本的に変更させ、使用ニーズに特化させたモデルを相次いで発表した。
最初に、センターコンソーラーでシーバスフィッシング&トーイング兼用艇として「180 Bay Basser」を発表発売。




そして、ウェイクボード専用艇を更に特化したモデルとして、可倒式ウェイクタワーを採用しデュアルコンソーラーで、「Tantrum 」よりハイパワーな4st.EFI/115ps船外機を搭載し、1トンものウォーターバラストチューンを徹底したボトムヘビー化に成功。 http://www.sugarray.co.jp/weit-image.gif
その結果、よりリップも効き厚みをましたBig-Wakeは、当時のJWBA公認プロボーダーも呻らせる事が出来た。純国産トレーラブル・ウェイクボード・トウ・ボートとして、「180 Indy Tantrum 」は、2000年に発売を開始した。



両艇ともに普通免許で牽引可能な専用トレーラー付で発売に踏み切った事が、実は意味深いものであった。

勿論、ハル形状のみ同じではあったが、それ以外のストリンガーやバルクヘッド、フロア面の高さ設定等、全くの別物で一から開発設計を行い、海上試運転時には、身体が先に崩れてしまう位にハードな耐久航行テストを何日も繰り返し、オーバーパワー&オーバーウェイト搭載に耐えられる様に積層厚、そして構造変更を行って難産の末に完成させデビューを果す事に辿り着いた、想い出のトレーラブル姉妹艇である。
 
 
  



2011年09月03日

ロングノーズ BB

今は残念ながら廃刊となってしまったが、月刊誌「Basser」で有名なつり人社から「BOAT&REEL」と云うオフショアボート・フィッシング御用達のコアな季刊誌が発刊されていた。
その季刊誌の2000年夏号に、初めてフィッシュ&スキー艇として掲載された弊社艇が「Bay Basser」である。












記事内容の一部を紹介させていただくと「 ベイエリアの蒼い疾風 … これまでのように和船ベースのフィッシングボートを艤装したのではなく、シーバスフィッシングを前提に開発されただけあって、抜きんでた性能を誇っている。」とコメントされている。
18フィート艇で搭載機関の最大馬力が90馬力であった事から、当時のバサーからも注目されていた。
この艇のハルは、3分割の割型でハンドレイアップ積層と曲面構成されていて、ハル強度、特に捩れに強い構造であった事から後のインディ・タントラムでは、125馬力まで保証馬力をJCI承認された事からも裏付けられる。

この艇でシーバスに特化させてみようと判断したのは、前年に開催された大分市のフライ&ルアーショップ主催のシーバス大会がきっかけであった。
最初は、ウェイク専用艇タントラムで宣伝がてら出艇させていただいたのだが、ウェイクタワーが邪魔になった事と和船と違いディープVのハル形状であった事から、停船時に左右へのローリングでバウデッキに立つ事を躊躇せざるを得ない為に満足なキャスティングが出来なかった事から、結果を残せなかった。
他の20フィート艇より小回りが効くし、パワーには自信を持って出艇したのであったが、余りの悔しさから、大会終了後に「来年は、必ず納得いただける艇に改造して来ますので、再度乗船してみてください。」と乗船いただいたアングラー各氏に約束をしていたのであった。

ヒントはあった。バウとスターンに腰の高さに合わせたレール内にスッポリ入ってキャスティングしている舶来艇の姿であった。これに、当時発売ホヤホヤであったソルト用オートパイロット・バウモーターを標準で装備し、更により長くエレキを使える様にソーラーチャージャーや小回りを連続しても疲れない様に高効率手動油圧操舵まで艤装し、普通免許で牽引可能なスタイリッシュなシアーライン。

こうして、ロングノーズ&ショートデッキの純国産トレーラブル・フィッシュ&スキー艇「SR180BB」が誕生した。